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グッド・ボーイズ(ネタバレ)

グッド・ボーイズ


グッド・ボーイズ


原題:Good Boys
2019/アメリカ 上映時間90分

監督・脚本:ジーン・スタプニツキー

製作:エバン・ゴールドバーグ、セス・ローゲン、ジェームズ・ウィーバー

製作総指揮:ネイサン・カヘイン

脚本・製作:リー・アイゼンバーグ
出演:ジェイコブ・トレンブレイ、キース・L・ウィリアムズ、ブレイディ・ヌーン、モリー・ゴードン、リル・レル・ハウリー、ウィル・フォーテ、ミドリ・フランシス、ミリー・デイビス

パンフレット:★★★(820円/長谷川町蔵さんのコラムと音楽解説のページが良かった。写真に落書きがしてある仕様も好き)

(あらすじ)
小学6年生のマックス、ルーカス、ソーの3人組は女子たちから「初キス・パーティ」に誘われるが、キスの仕方が分からないので早速リサーチを開始。オトナの世界に好奇心が止まらない3人だったが、そんな中、マックスの父親の大事なドローンが壊れてしまう事件が発生。父親が仕事から戻る前に、遠く離れた隣町のショッピングモールまで行って新品のドローンを手に入れなければならなくなってしまい……。(以上、映画.comより)


予告編はこんな感じ↓





80点


僕はもう47歳のオッサンですから(苦笑)、「今さら少年たちが主人公の青春コメディを観てもなぁ… ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ」という気持ちがありましてね。正直、それほど観る気はなかったんですけど、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」「ムービーウォッチメン」のリスナー枠に選ばれたので、とりあえず観ることに決定(その後、今週の「ムービーウォッチメン」の課題映画になった)。6月24日(月)、TOHOシネマズ新宿にて、シネマイレージ会員割引を利用して、「ANNA アナ」とハシゴしてきました。「いいハナシじゃないか ( ´_ゝ`) エラソウ」と思ったり。



8番スクリーン、観客は15人ぐらいでしたよ。

8番スクリーン


鑑賞後の僕の気持ちを代弁するグレート巽を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。

いいハナシじゃないか



最初にあらすじを書いておくと、小学6年生のマックス(ジェイコブ・トレンブレイ)は、近所の幼なじみであるルーカス(キース・L・ウィリアムズ)、ソー(ブレイディ・ヌーン)と「ビーンバッグ・ボーイズ」を結成して、仲良く過ごしていたんですけれども。マックスがイケてるグループから「初キス・パーティ」に誘われた→憧れの女の子ブリクスリー(ミリー・デイビス)とキスするチャンス到来!Σ(°д° ) クワッ!」ということで、「どうやってキスをするのか?」を調べようとしたところ、近所の女子大生2人組を巻き込んで、「吸った!(`3´) チュー!」「揉んだ!(*゚∀゚)=3 ムッハー」の大騒動が巻き起こる…ってな調子。一応、オチを書いておくと、結局、作戦は大失敗したので「ビーンバッグ・ボーイズ」は解散の危機に陥るも、ルーカスの計らいによって、マックスは外出禁止を無視して、「初キス・パーティ」に参加→憧れのブリクスリーとキス! マックスは恋愛、ルーカスは正義、ソーはミュージカルとそれぞれの道を進むことになるも、ソーの主演ミュージカル「ロック・オブ・エイジズ」の打ち上げで再会すると、3人はセックスブランコに乗って友情を確かめ合うのでしたーー。 


左からルーカス、マックス、ソー。3人が三者三様の成長をするというね。
ビーンバック・ボーイズ


いや~、面白かったです!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタァ! 多くの方が指摘されていると思いますが、「スーパーバッド 童貞ウォーズ」の小学生版(下ネタ仕立て)”といった印象。僕的に本作が素晴らしいと思ったのは「小学生感がリアルなところ」でしてね。フィクションに出てくる小学生って、気が利いたことを言ったりしがちですけど、実際は高学年でも「まだ子ども」じゃないですか。昨年公開されて多くの人類を悶絶させた青春映画「エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ」では等身大の中学生感が最高だったんですが、本作もまた上手に小学6年生たちを「背伸びしている子ども」って感じで描いていて。あの頃特有のとんちんかんな会話や価値観が面白かったし、実に懐かしかったですねぇ…(しみじみ)。本作を監督したジーン・スタプニツキー絡みの作品はあまり観たことがないんですけど(監督業は今回が初めて)、盟友リー・アイゼンバーグ(本作の製作&脚本)とコメディ畑で長年活動してきただけあって、ギャグ描写も良くて。シリアスな効果音を使ったネタは面白かったし、ルーカスが肩を脱臼したくだりには笑いっぱなしだったし、自分たちで肩を入れた時は「エラいぞ末堂、痛いんだヨ、アレは (▽∀▽ )」と思ったり(なんだそれ)。


このシーンが一番好きでした。スゲー笑った。
肩を脱臼!

脱臼した肩を入れるシーンを観ると、この愚地独歩を思い出すのです(「グラップラー刃牙」より)。
エラいぞ、末堂


 ただ、何よりも胸を打ったのは「幼年期の友情の終わり」を描いていたところ。劇中、大学生たちとの会話の中でマックスたちは「親同士が友だちで近所だから親友」ということに疑問を持つワケですが…。確かに小さいころってそうなんだよなぁと。僕は転校したり、地元と離れた場所の学校に通ったりしたのもあって、必然的に友だちがリセットされがちな人生でしたが、それでも「そういえば、仲良しだったKくんはどうしているのかな… (・ε・)」なんて思ったりしたし、自分の娘(8歳)の交友関係を思い浮かべたりしましたよ。あと、本作は「恋愛」を「全員が目指すべきゴール」ではなく「マックスだけの目標」として描いていて、それ以外の道に進む2人も肯定しているのがマジで見事であり、この部分は「スーパーバッド」よりも価値観がアップデートされていたというか、非常に感心いたしました。 


マックスは恋愛道を進みますが、それだけが「正解」ではなく、それだけが「青春」でもないのです。
マックスの恋愛


って、ベタ褒めですけど、明確に苦手だったのが下ネタ部分。本作は「主人公が小学生なのにR指定(※日本ではPG12)」という部分も話題になったそうで、僕もいくつかは爆笑しましたけど(ビールを股間に隠してチンコだと言い張るシーンが好き)、とは言え、小学生に“大人のオモチャ”を使わせて笑いをとる…ってのは、ちょっと合わなかったです。つーか、僕が己のジョイスティックでプレイをするようになったのは中学2年生と遅めでしたが(唐突なカミングアウト)、知識については小学校5年生ぐらいにはかなりあったワケで。いくらウブだろうと今の小学6年生だったら察しが付くだろうと思うし、パンフのプロダクションノートで製作者たちがやたらと「子どもたちには誤魔化した」的なエクスキューズを連発してましたが、「なワケねェーだろ」と。正直、下ネタ部分は他のネタに代替が利くとも思ったので(確かに下ネタは笑えたけど、本作の面白さはそこにないというか)、なんかね、手放しで絶賛できない僕もいた…って、伝わりますかね。


パンフに載ってた監督たちの「言い訳」を読んだ時の僕はこんな気持ちでしたよ(「餓狼伝」より)。
なワケねェーだろ


その他、思ったところを書いておくと、「ちゃんと『キスの同意をとる』という教育がされているのが今どき!(当たり前ですがー)」とか「高速道路で事故を起こすくだりは外出禁止程度じゃ済まないだろうし、大学生を“銃撃”したのもタダじゃ済まないだろうし、この手の青春コメディのリアリティ・ラインを逸脱する展開が多かったような…」とか「マックスがブリクスリーだけじゃなく、いろいろな子との出会いと別れを経験するのも新しい(別れた時の泣き顔には笑った)」とか「マックスが筋トレを続けた結果、フタを開けられるようになるシーンが好き!」とかとかとか。まぁ、何はともあれ、予想外にスゲーいいハナシだったというか、笑えてグッとくる素敵な青春コメディでしたヨ (°∀°)b ヨカッタ! 下ネタが苦手じゃなかったら、普通に楽しめると思うので、興味が湧いた方は観に行くとよござんす。




本作を製作したセス・ローゲンらが絡んだお下劣コメディ。未見なんですよね〜。


マックス役のジェイコブ・トレンブレイの出世作。僕の感想はこんな感じ。


ジーン・スタプニツキー監督らが注目されるキッカケとなったコメディ。これも未見でございます。


アホな童貞高校生たちが初体験の実現を目指すグレッグ・モットーラ監督作。スゲー面白いです。


ソーが劇中でやるのはこのミュージカル。これも観なくては… (`Δ´;) ヌゥ





2020/07/02 23:40 | 映画(2020)TRACKBACK(0)  TOP

わたしは分断を許さない(ネタバレ)

わたしは分断を許さない

 わたしは分断を許さない

2020/日本 上映時間105分
監督・撮影・編集:堀潤
脚本:きたむらけんじ
プロデューサー:馬奈木厳太郎
編集:高橋昌志
音楽:青木健
ナレーション:堀潤
コピーライター:阿部広太郎
出演:堀潤、深谷敬子、チョラク・メメット、久保田美奈穂
パンフレット:★★☆(800円/頑張ってるけど…。「対話」コーナーとか読みにくいし散漫な印象
(あらすじ)
「真実を見極めるためには、主語を小さくする必要がある」という堀潤は、香港では「人権・自由・民主」を守るべく立ち上がった若者と出会い、ヨルダンの難民キャンプではシリアで拘束された父との再会を願う少女と出会う。美容師の深谷さんは福島の原発事故により未だに自宅へ戻ることができず、震災以来ハサミを握っていない。震災後に水戸から沖縄へ移住した久保田さんは、辺野古への新基地移設の反対運動を行なう人々と知り合い、「声をあげること」を通して、未来のために自分ができることを見いだしていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓



50点


僕は基本的に勉強が好きではないものの(汗)、一応、日々働いている社会人としてはある程度の社会問題は知っておかないとなぁ… (・ε・) ウーン」という気持ちがあるので、映画を観ながらなんとなく社会問題を学べる“社会派ドキュメンタリー作品”はそこそこ好きでしてね(微笑)。たまたま検索していたら、あの「モーニングCROSS」堀潤さんが映画を撮ったと知って、かなり興味が湧いたので、前売り券を購入。新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発令される前の4月2日(木)、横浜シネマ・ジャック&ベティにて「山中静夫氏の尊厳死」と連続で鑑賞いたしました(その後、「娘は戦場で生まれた」「レ・ミゼラブル」「TRAVERSE トラバース」「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」を観た)。「次を待つ (゚⊿゚)」と思ったり。ごめんなさい、これからなかなか嫌な文章を書くので、本作が好きな人はここから読まない方が良いです。


前売り特典は「特製オリジナルステッカー」でした。
特製オリジナルステッカー

4月2日のgif。観客は8人でしたよ。
2020年4月2日の横浜

鑑賞後の僕の気持ちを代弁する宮本武蔵を貼っておきますね(「刃牙道」より)。

次を待つ



実は少し期待してた。恥ずかしながら、堀潤さんが地道にジャーナリスト活動をされていたことは知らなかったので(すでに「変身-Metamorphosis」なんて映画を撮っていたことも知らなんだ)、「こんな映画を撮るなんて、スゴイじゃん!(*゚∀゚)」と感心したし、何よりも「分断」というテーマが良いなぁと思って。最近は、何らかのトピックスがあると、すぐに極論同士がぶつかり合って分断状態になりがちですが、人間はそんなに白黒 or 右左に分けられるほど単純ではないワケで。そういうことを描くのかなぁと思っていたら、まぁ、そういうことを描いてはくれるものの、ううむ、ごめんなさい、全体的にスゲー中途半端だった印象。映画が始まると、監督が実際に足を運んで取材した「香港のデモ」「福島県の復興住宅」「難民を受け入れない東京入国管理局」「沖縄の基地反対」「中国化するカンボジア」「パレスチナ・ガザ地区」「北朝鮮の大学生交流会」などの「分断が起きている現場」の映像が流れていくんですけど…。なんて言うんですかね、いろいろな場所を扱っている分、深く掘れないのは仕方ないにせよ、とは言え、だからと言って各パートとも「分断」というテーマをしっかり描けているといったら微妙だったんじゃないでしょうか。


例えば、序盤に流れる「香港のデモ」では、警察がデモに参加した市民を銃撃するシーンが映されていてなかなかショッキングだったものの(あの程度で発砲してビックリ!)、「でも、警官側の若者たちも同じだ」みたいなナレーションをボンヤリ流されて、スゲー萎えたというか。「それはあなたが代弁するのではなく、向こうの言い分を取材してよ」って思っちゃう。逆に「沖縄の基地反対」では、米兵の言い分も流すんですが、残念ながら取材相手がお偉いさんではないだけに通り一遍の話しかできないから、時間の無駄に感じたし…(その「通り一遍」感を出したかったにせよ、不要だと思う)。その地に暮らす人=小さい主語を映すことで分断を描きたいんでしょうけど、ほとんど片方の意見だし…。志は高いけど力不足に感じたというか。もうちょっと場所を絞って描いた方が良かったんじゃないかなぁ。ハッキリ言って、期待していた分、少なからず落胆いたしました。一応、オチを書いておくと、「俺たちの戦いはこれからだ!ヽ(`Д´)ノ」的に終わってたような気がします(うろ覚え)。



ということで、僕の気持ちを代弁する烈海王を貼っておきますね(「バキ」より)。

少なからず落胆を…



「真実を見極めるためには、主語を小さくする必要がある」というのは本当に同意なんだけど、小さい主語が多すぎて作品が散漫になってたというか、ごめんなさい、ドキュメンタリーとして面白くなかったです。方向性や題材は違いますが、「ビハインド・ザ・コーヴ 捕鯨問題の謎に迫る」を観た時のことを思い出しましたよ。同名の単行本を読んだ方がわかりやすいのかなー。ただ、僕的に本作はイマイチでしたが、真っ当なジャーナリスト活動をしている堀潤さんの姿勢は尊敬できるのでね、「次を待つ (゚⊿゚)」という気持ちでございます。まぁ、何はともあれ、所詮は偏差値低めのブログなのでね(苦笑)、興味がある方はぜひ観てみてくださいな。





堀潤さんによる同タイトルの単行本。興味はあるんですがー。



サントラも販売中でございます。



堀潤さんの第一回監督作。こちらも気になります…。


「その志は買うけど、乗れなかった映画」繋がり、その1。僕の感想はこんな感じ。



「その志は買うけど、乗れなかった映画」繋がり、その2。僕の感想はこんな感じ。






2020/06/22 19:00 | 映画(2020)TRACKBACK(0)  TOP

娘は戦場で生まれた(ネタバレ)

娘は戦場で生まれた

娘は戦場で生まれた

原題:For Sama
2019/イギリス、シリア 上映時間100分
監督・制作・撮影:ワアド・アルカティーブ
監督:エドワード・ワッツ
製作総指揮:ベン・デ・ペア ネバイン・マボーロ、シオバーン・シネルトン、ジョージ・ウォルドラム、ラニー・アロンソン=ラス ダン・エッジ
出演:ワアド・アルカティーブ、サマ・アルカティーブ、ハムザ・アルカティーブ
パンフレット:★★★★(700円/骨太なコラムが3本。特にナジーブ・エルカシュさんのコラムがタメになりました!
(あらすじ)
ジャーナリストに憧れる学生ワアドは、デモ運動への参加をきっかけにスマホで映像を撮り始める。やがて医師を目指す若者ハムザと出会い、夫婦となった2人の間に、新しい命が誕生する。多くの命が失われる中で生まれた娘に、平和への願いをこめて「空」を意味するサマと名づけたワアド。その願いとは裏腹に内戦は激化し、都市は破壊され、ハムザの病院は街で最後の医療機関となる。明日をも知れぬ身で母となったワアドは、家族や愛する人のために生きた証を映像として残そうと決意する。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




90点


正直、シリア内戦を扱ったハードなドキュメンタリーを観るのって精神的にキツくて。いくら「アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネート!」とか「マイケル・ムーア監督が『史上もっともパワフルで重要なドキュメンタリーの一つ』と絶賛した!」とか聞いても、過去に「ラッカは静かに虐殺されている」とか「アレッポ 最後の男たち」を観てお腹いっぱいであり、「観たい映画の覚え書き」を書いた時点では「△」程度の気持ちだったんですけれども。横浜のシネマ・ジャック&ベティメンズデー割引を利用していろいろ観ようと思った時、本作がちょうどハシゴできる感じだったので、なんとなく観ることに決定。新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発令される前の4月2日(木)、「山中静夫氏の尊厳死」「わたしは分断を許さない」と続けて鑑賞いたしました(その後、「レ・ミゼラブル」「TRAVERSE トラバース」「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」を観た)。「とてもムリだ (・ω・;)」と思ったり。


4月2日のgif。観客は15人だった記憶。
2020年4月2日の横浜

鑑賞後の僕の気持ちを代弁する本部以蔵を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。

とてもムリだ



内容をザッと書いておくと、時は2012年、「アラブの春」に触発されて民主化を求める平和的なデモは、政府側に暴力的に鎮圧されていくも、ジャーナリストに憧れる学生ワアドはスマホで撮影するエブリデイ。2015年になると、ロシアが軍事介入してきて、状況はさらに悪化しましてね。そんな中、医師を目指す若者ハムザと出会い、夫婦となった2人の間に娘が生まれたので、平和への願いをこめて「サマ」(「空」という意味)と命名するも、内戦は激化する一方で、彼女たちが住むアレッポも空爆されまくり。最終的にはハムザの病院も爆撃されてしまい、2016年12月にアレッポは陥落。家族で街から這々の体で脱出して、映画は終わってましたよ。



最後は、少し成長したサマが映って終わってましたよね、確か。

少し成長したサマ



まぁ、予想通りではありつつも想像以上にヘビーというか。ジャーナリストの視点からの「ラッカは静かに虐殺されている」ホワイトヘルメットの立場からの「アレッポ 最後の男たち」とはまた違って、「母」「家族」「医療従事者」という目線で撮影されている感があって(まぁ、ワアドは母であり、ジャーナリストでもあるんですけどね)。「ロシアの容赦ない空爆」に「次々と死んでいく市井の人々」と、スクリーンに映し出される事象は相変わらず凄惨ながらも、「家族の絆」や「守られる命」なども見せられる分、ちょっと希望が持てる感もあったという不思議。


一番そう感じさせられたのは「呼吸をしていない赤子が息を吹き返すシーン」で、正直、僕はもう死んじゃったと思っていただけに、観るのがスゲー辛かったんですが、赤子が生を取り戻した時は、本当に感動した。もちろん無理なケースも多々あるとは思いますけど(汗)、あれほど絶望的に見える時でも何とかなるんだと。最後の最後まで諦めなかったハムザはマジで尊敬したし(あんなシーンを撮りきったワアドもスゴい)、価値観がアップデートされたというか。あの場面だけでも、僕はこの作品を観た価値があったし、いい勉強をさせていただきました。



僕の気持ちを代弁する北辰会館の志門剛俊を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。

いい勉強させていただきました



とはいえ、同じ「子を持つ親」としては、非常に乗れないところもあって。僕はこんなリスキーな現実世界で子どもを育てるという行為を少し恐れている部分があって。率直に書くと、2011年3月11日の後だったら、子どもを作らなかったかもしれないと思うぐらいなんですよ。で、本作のワアドなんですが、一旦、家族でアレッポを離れることになるも、その後、迷いながらも子どもを連れて戻るんですね。要は「多くのアレッポの市民が危険にさらされている中、彼女たちが逃げれば『自分だけ助かればいい』という姿を子どもに見せてしまう」ということであり、劇中で自分の行動を「時間を巻き戻せても同じことをする」と語るワアドはほとばしるほど立派だとは思いますが…。


でも、それって無事だったから言えることであり、もし子どもが死んでたら? 死なないまでも子どもが何らかの障害を負っていたら? 理念よりも何よりも「子ども自身の安全」を優先すべきじゃないの? もちろん彼女自身も迷いながら選んだ行動と言動であり、決して責められないけど、ごめんなさい、それでも僕は結構イラッとしたというか、そんな話を美談にはしたくないと思った…ってのは、「どこか遠い国で起こった大惨事、TVで眺めてる幸せな午後三時」ってな暮らしを送っている日本人が偉そうに言えることでもないんですがー。



まぁ、僕なんぞはこう言われても仕方ない話ですな…(「範馬刃牙」より)。

なにを言うか!



って、浅薄な文句を付けちゃいましたが(汗)、とはいえ、彼らの行動の数々は「僕にはとてもムリだ (・ω・;)」と心底尊敬できたし、命がけで作っただけあって、とにかくスゴいドキュメンタリーだと思いましたよ(小並感)。非常に悲しいことに、世の中には「そうだ難民しよう」なんて浅薄で稚拙な「表現」をしちゃう愚かな人間もいるワケですが(偽装難民の問題はないワケじゃないけど、この手の人は実際の難民が困ることには考えが及ばない様子)、いろいろと視野が広がると思うのでね、多くの人に本作を観てほしいと思います。おしまい。





2018年に観たドキュメンタリー。僕の感想はこんな感じ。


パンフで引き合いに出されていたドキュメンタリー。僕の感想はこんな感じ。




2020/06/21 23:20 | 映画(2020)TRACKBACK(0)  TOP

9人の翻訳家 囚われたベストセラー(ネタバレ)

※本作はミステリー映画ということで、ネタバレを知らない方が絶対面白いのは間違いないので、未見の人は読まない方が良いですぞ。
※今回の記事は「オリエント急行の殺人」のネタバレに触れているんですが、ミステリー小説の名作なのでね、もし未読の方がいましたら、ここから先の感想は読まない方が良いです。
※今回の記事は、「ワイルド・スピード MEGA MAX」や「エクスペンダブルズ2」のネタバレに触れているので、知りたくない人は読まないで!
※今回の記事は、相当に面倒くさい内容なので、この映画についてのちゃんとした考察などが読みたい方は別のブログに行くとよござんす(すでに面倒くさい文末)。








9人の翻訳家 囚われたベストセラー

9人の翻訳家 囚われたベストセラー

原題:Les traducteurs
2019/フランス、ベルギー 上映時間105分
監督・脚本:レジス・ロワンサル
製作:アラン・アタル
脚本:ダニエル・プレスリー、ロマン・コンパン
撮影:ギョーム・シフマン
美術:シルビー・オリベ
衣装:エマニュエル・ユーチノウスキー
編集:ロイック・ラレマン
音楽:三宅純
出演:ランベール・ウィルソン、オルガ・キュリレンコ、リッカルド・スカマルチョ、シセ・バベット・クヌッセン、エドゥアルド・ノリエガ、アレックス・ロウザー、アンナ・マリア・シュトルム、フレデリック・チョウ、マリア・レイチ、マノリス・マブロマタキス、サラ・ジロドー、パトリック・ボーショー
パンフレット:★★★★☆(820円/「デダリュス」を模した表紙デザイン、翻訳家3人の対談とか、いろいろ頑張ってますな。ネタバレ全開なのも高評価
(あらすじ)
フランスの人里離れた村にある洋館。全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の各国同時発売に向けて、9人の翻訳家が集められた。翻訳家たちは外部との接触を一切禁止され、毎日20ページずつ渡される原稿を翻訳していく。しかしある夜、出版社社長のもとに「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば全ページを流出させる」という脅迫メールが届く。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


本作については、確か新宿ピカデリーがそれなりにプッシュしていたので、なんとなく「2020年1月公開で観たい映画の覚え書き」では「一応観たい」程度の印を付けていたんですけれども。「屍人荘の殺人」「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」といったミステリー映画を観るうちに、なんとなく本作も気になってきちゃいまして。よくよく見たらポスターが“本の表紙を意識したビジュアル”なのは好感が持てるし(赤い部分が帯になってるのね!)、よくよく考えたらどんな話になるのか想像もつかないし…。いつの間にか観る気マンマンになっていたのだから、人間とは不思議な生き物、ですな(知った風な口で)。


想像できない割には偉そうな渋川剛気を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
想像できないんですよ


そんなワケで、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発令される前の4月2日(木)、横浜のシネマ・ジャック&ベティメンズデー割引を利用して、「山中静夫氏の尊厳死」「わたしは分断を許さない」「娘は戦場で生まれた」「レ・ミゼラブル」「TRAVERSE トラバース」と5本観てから鑑賞いたしました。「そうだったのか…ッ (`Δ´;) ヌゥ」と思ったり。



4月2日のgif。観客は4人でしたよ。
2020年4月2日の横浜


僕の気持ちを代弁する烈海王を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。
そうだったのか…ッ


いつもは雑にあらすじを書いてから感想に入っていますが…。フフフ、今回はどんな気持ちで“本作の謎”に向き合っていったのかも同時に書いていこうと思います。僕は基本的にあまりミステリー小説を読まないし、それほど興味もない男なんですけど(あの有名な「アクロイド殺し」のオチを忘れるレベル)、ミステリー映画に関しては「それなりには観ている」のでね(苦笑)、謎解きをすること自体は決して嫌いではないし、ちょっと自信もあるのですヨ ( ´_ゝ`) フフフ で、映画が始まると、謎の作家オスカル・ブラックの新作デダリュス」の完結編が発売されることになり、フランスのとある豪邸に9ヵ国から来た9人の翻訳家が集まりまして。出版社社長のエリック・アングストローム(ランベール・ウィルソン)は「電話やSNSは禁止!」「毎日20ページずつ翻訳!」などのルールを伝えて、そこそこ設備が整った地下施設に閉じ込めると、みんなで一斉に翻訳をスタートするのです。ちなみにメンバーは下記の9人でございます。


ロシア語担当/カテリーナ・アニシノバ(オルガ・キュリレンコ)
イタリア語担当/ダリオ・ファレッリ(リッカルド・スカマルチョ)
デンマーク語担当/エレーヌ・トゥクセン(シセ・バベット・クヌッセン)
スペイン語担当/ハビエル・カサル(エドゥアルド・ノリエガ)
英語担当/アレックス・グッドマン(アレックス・ロウザー)
ドイツ語担当/イングリット・コルベル(アンナ・マリア・シュトルム)
中国語担当/チェン・ヤオ(フレデリック・チョウ)
ポルトガル語担当/テルマ・アルヴェス(マリア・レイチ)
ギリシャ語担当/コンスタンティノス・ケドリノス(マノリス・マブロマタキス)


この9人が翻訳することになるのです。
9人の翻訳家たち

仕切るのは社長のエリック。アタッシュケースの暗証番号は「069」…って、エロ数字扱いなのは万国共通なのね。
ランベール・ウィルソン


この設定、作家のダン・ブラウンが「インフェルノ」を出版する際のエピソードをベースにしているそうで (゚⊿゚) ヘー で、エリックの元に「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば、全ページを流出させる」といった脅迫メールが届くんですけど、この時点で僕がボンヤリと立てた予想は2つ。1つは「オリエント急行の殺人」的な「全員犯人パターン」ですよ。あの監禁状態を分析すると「原稿を外に持ち出すのは1人じゃ無理」じゃないですか。だから「もしや全員で協力したのでは?(ロシア人のボディガード含めて)」と。「持ち出すための道具は、アレックスが持ち込んだスケボーに隠されているのでは…?」なんて考えたりもしてね。とは言え、それじゃあミステリーとしてフェアじゃない気がしたので、ズバリ犯人はダリオだッ!m9`Д´) ビシッ だって演じているリッカルド・スカマルチョは「ジョン・ウィック:チャプター2」で超ムカつくマフィア役をやっていたし、基本的にこの手の映画の犯人は「それなりに有名な役者」じゃないと盛り上がらないし(サラリと他の俳優に失礼な文章)、何よりもポスターで真ん中にいるのがスゲー怪しいじゃないですかぁ〜(突然、馴れ馴れしく)。


今どき「全員犯人でした」オチはフェアじゃないと思うのです(「グラップラー刃牙」より)。
フェアじゃない

ということで、現時点での僕の予想はイタリア代表のダリオ。犯人顔だよね〜 (`∀´)(´∀`) ワカルー
リッカルド・スカマルチョ

もうね、すっかり愚地克巳的な自信に包まれていたというね(「バキ」より)。
俺は間違っているかい


映画が進むと、「みんなで翻訳しているパート」は過去の話であり、エリックが刑務所で犯人っぽい奴(それが誰なのかは映さない)に対して『お前のせいなんだろ?』といった感じで問い詰めるパート」という現在の話が入ってくるだけでなく、「エリックが、学生時代の恩師であり、実はオスカル・ブラックジョルジュ・フォンテーヌ(パトリック・ボーショー)から『デダリュス』の原稿を受け取った時の回想シーン」なども描かれて、なかなか入り組んだ構成になってきましてね。そんな中、「翻訳パート」ではまたもやページが流出してしまい、エリックが激怒して、翻訳家たちに対して人権無視のパワハラ三昧(というか拷問)を始めるから「マジか!Σ(゚д゚)」と。いくら大金がかかっているとしてもやりすぎというか、行動にリアリティがないよなぁ…なんて思いながら「現在パート」に移ると、実はエリックの方が刑務所に入っていて、面会に来ていた相手(=犯人)はアレックスだったから、私は間違っていた ( ゚д゚)


映画中盤でイギリス代表のアレックスが犯人だったと分かる構成にはビックリ。
アレックス・ロウザー

間違っていた割には偉そうなアレクサンダー・ガーレンを貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
わたしは間違っていた


アレックスの回想によると、実は彼とハビエルとチェンとテルマとイングリットはグルであり、「エリックが地下鉄で移動中にアレックスがカバンをすり替える→アレックスが電車から降りて、ハビエルとチェンに渡す→2人はカバンの中にあった『デダリュス』の原稿をコピー→テルマの運転で電車に追いつく→イングリットが電車内にネズミを放って騒ぎを起こしたところでアレックスがエリックに気づかれずにカバンをすり替える」という手口だったというね。正直なところ、アレックスの出番が長かったので、「犯人はこの人かも」と思い始めていたし、「仲間との犯行」というのは納得しつつも、ずいぶんタイトかつリスキーな犯行計画というか、なんだか現実感がないなぁと(そもそも「あのカバンに原稿が絶対入っている」って保証がないじゃない…)。つーか、なんて言うんですかね、アレックスたちの犯行の回想シーンはアクション的に面白かったし(スケボーも活躍!)、「翻訳パート」では密かに小説を書いていたエレーヌがエリックに罵られて首吊り自殺をしたりと、サスペンス的な展開は加速してきたものの、もうこれ以上の謎はなさそうというか、これで謎解き要素はおしまい」なムードを感じて、ちょっと興を削がれた僕なのでした (´・ω・`) スミマセン


ここまでの僕の気持ちを代弁する愚地独歩を貼っておきますね(「刃牙道」より)。
なんだかリアリティがない


ところが! 「血迷ったエリックがカテリーナを銃で撃ったため刑務所に収監された」とか「アレックスも撃たれたものの、懐に入れていた『失われた時をもとめて』のおかげで助かる」とか「虐げていた従業員ローズマリー(サラ・ジロドー)に裏切られて、エリックは8000万ユーロを支払うことに…」といったことが明らかになりつつ、最終的には「実はカバンをすり替えたのはウソであり(仲間の4人も騙されてた)、実はアレックスこそがオスカル・ブラックであり(ジョルジュは師匠兼父親代わり的存在で、小説を発表したくなかったアレックスを説得した)、実は文学を侮辱する商業主義野郎エリックがジョルジュを殺した上に放火していたのでアレックスはその仇を討とうとしていて、実は8000万ユーロはエリックの口座に振り込まれていて横領の罪を上乗せされた」なんて「実は」を畳み掛けられるから、そうだったのか…ッ (`Δ´;) ヌゥ で、アレックスったら、警察が仕掛けた盗聴器を巧みに利用して、ちょうどエリックの「オスカル・ブラックは私が殺した!(;`Δ´)」的な自白部分だけ警察に聞かせたので、さらに罪はバイバインアレックスがアンニュイな表情でジョルジュを思い出しながら刑務所から立ち去って、映画は終わってたんじゃないかしらん。


なんとなくアレックスと仲間たちがクリスマスに歌う「世界は愛を求めている」を貼っておきますね↓




いや〜、非常に面白いエンタメミステリー映画だと感心しました。ハッキリ言って、ちゃんとしたミステリーとして考えると、アレックスの犯行計画はかなり“エリックのクズっぷり&バカっぷり”と偶然に頼りまくっているし(最近、あの手の「犯人がベラベラと自白してくれるオチ」は見飽きた感もある)、そもそもかなり回りくどいし、犠牲者も出しちゃったし、決して褒められたものではないと思うんですけれども。とはいえ、「アレックス=オスカー・ブラック」という大ネタの部分は勘が良い人なら最初から推理できただろうし、あの無理がある「カバンすり替え」も「すり替えてなかった」なら逆に納得できたし、エリックの過剰な攻撃性も「すでに1人殺してたからか!Σ(゚д゚)」とオチを知ればスムースに飲み込めたし、それなりにフェアな作品なんじゃないかなぁと。まぁ、エレーヌが自殺した&カテリーナが撃たれたのは、エリックのせいだけでなく、自分の復讐のためにあんな状況を作ったアレックスにもあるので、最後に割腹自殺をする級に猛省してほしかったものの、次から次へと目まぐるしく変わる展開に振り回されるのが面白くて、トータル的には非常に楽しめたというか。もうね、ああん、すっかり騙されちゃいましたヨ (ノ∀`) ワタシマケマシタワ


騙された割には偉そうな鎬昂昇を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
すっかりだまされてしまいました

だがしかし、ヴィンスの遺された妻子に金を送ったドムのような…(「ワイルド・スピード MEGA MAX」より)
ドムからの贈り物

そしてビリーの恋人に金を送ったバーニーのような気遣いはできなかったのか(「エクスペンダブルズ2」より)。この部分は猛省してほしいです。
バーニーからの贈り物


でもね…。そりゃあ、映画というのは予想を裏切られたりするのが楽しいのでね(苦笑)、基本的には満足したんですが、でも、でも、本当は悔しかったーー。「ポスターの真ん中にいるから犯人」だなんて思い込んでたけど、アタシの目、クリティカルに節穴だった。47歳にもなって、こんな謎を考えつかなかったなんて、恥ずかしい、恥ずかしい。僕は今まで一体何をしてきたのか? このままじゃ映画の感想なんて書けない…。そう思った僕は「俺ダッテ出来ルンダ!!!Σ(°д° ) クワッ」と、自分の力をブログ読者のみなさんに証明するため、公開時は気付かなかった「“クイズ王”古川洋平からの挑戦状」キャンペーンに超今さらながらチャレンジしたというね。


僕の気持ちを代弁するジャック・ハンマーを貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。
俺ダッテ出来ルンダ!






後追いでクイズの出題動画公式Twitterやらをチェックしてみれば、謎1の答えは「ギリシャ」で、謎2の答えは「ドイツ」謎3の答えは「スペイン」謎4の答えは「デンマーク」だろう。謎5の答えは1月24日付の新聞広告をチェックできなかったので問題自体が不明ながらも、ここまでに得た材料を元に、公式Twitterのアドバイスを経て、特設サイトに書かれていたヒントの通りに「挑戦状動画&謎1 をもう一度よ~く見る」と、デンシャハシルケ」まで分かるということで。残りの語句をすべて試してみたところ、謎5の答えを「イギリス」にすれば、導き出される文章は「電車走るケモノ」であり、最終回答は「カタカナ3文字」となれば…フフフ…謎はすべて解けた。答えは、答えは、答えはッ、答えは「ネズミ」だッ!m9`Д´) ビシッ


この国旗の位置に従って、「謎1」で使った画像に各謎の答えを当てはめてみると…。
9ヵ国の国旗画像

こんな風になりまして。あとは謎の順番に読めば良いのです ( ̄ー ̄) ニヤッ
謎1の画像を再利用

解いた瞬間の僕の気持ちを代弁する猪狩完至を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
ああ…いい気持ちだ…


ということでね、賞品に応募はできなかったけど、クイズが解けて良かったです(いつの間にか主旨が違う着地)。あとね、フフフ、実はこのブログにも「ちょっとした謎」が隠されているのは気付きましたか? そもそも僕はなぜこの映画を観たのかーー? まぁ、もし気付いたからといって、アナタの心に「だからなんだよ ( ゚д゚)、ペッ」以外の感情が生まれる確率は低いと思いますが(汗)、そんな面倒くさい文章諸々を唐突に最後に残して、この感想を終えたいと思います ( ´_ゝ`) フフフ




7月3日にソフトが発売予定でございます。



三宅純さんが手掛けたサントラはすでに販売中です。



レジス・ロワンサル監督作。僕の感想はこんな感じ。


劇中でアレックスが愛読していた本。たぶん一生読まない気がします…。




<「ちょっとした謎」の答え>
僕が本作を観ようと思った本当の理由は「『9人の翻訳家』にちなんで『9人の格闘家』の画像を使って書いた映画レビューは今までにないハズ!(*゚∀゚)=3 ムッハー」と思いついてしまったから。しかも「グラップラー刃牙」の「最大トーナメント編」において、範馬勇次郎が対戦を要求した「勝ち上がった9名」の方をあえて選んでいるのです…って、ああん、すみません、怒らないでぇ!(´Д`;) オシマ


2020/06/19 01:40 | 映画(2020)TRACKBACK(0)  TOP

初恋(ネタバレ)

※今回の記事は、本作が好きな人は怒る可能性があるので、読まない方が良いです。








初恋

初恋

2019/日本 上映時間115分
監督:三池崇史
脚本:中村雅
企画:紀伊宗之
プロデュース:紀伊宗之
プロデューサー:ジェレミー・トーマス、坂美佐子、前田茂司、伊藤秀裕、小杉宝
共同プロデューサー:飯田雅裕
ラインプロデューサー:今井朝幸、青木智紀
キャスティングプロデューサー:山口正志
撮影:北信康
照明:渡部嘉
録音:中村淳
美術:清水剛
装飾:岩井健志
ヘアメイク:石部順子
編集:神谷朗
音楽:遠藤浩二
音楽プロデューサー:杉田寿宏
VFXスーパーバイザー:太田垣香織
キャラクタースーパーバイザー:前田勇弥
画コンテ:相馬宏充
スーパーバイジングサウンドエディター:勝俣まさとし
スタントコーディネーター:辻井啓伺
カースタント:雨宮正信、野呂真治
俳優担当:平出千尋
助監督:山口将幸
制作担当:鈴木勇
出演:窪田正孝、大森南朋、染谷将太、小西桜子、ベッキー、三浦貴大、藤岡麻美、イエン・ジンクォク、トゥアン・ジュンハオ、矢島舞美、出合正幸、村上淳、滝藤賢一、ベンガル、塩見三省、内野聖陽、三元雅芸、内田章文、小柳心、山中アラタ、谷嶋颯斗
パンフレット:★★★(850円/画コンテがカッコ良かった!)
(あらすじ)
天涯孤独の身で類まれな才能を持つ天才ボクサーの葛城レオ(窪田正孝)は、試合でまさかのKO負けを喫し病院へとかつぎこまれた。医師から自分の余命がわずかであるという事実を突きつけられ、自暴自棄になりながら歌舞伎町の街を歩くレオの目に男に追われる少女モニカ(小西桜子)の姿が飛び込んでくる。ただごとではない様子からレオが反射的にパンチを食らわせた男は、ヤクザと裏で手を組む悪徳刑事・大伴(大森南朋)だった。モニカは親の虐待から逃れるため歌舞伎町に流れ着き、ヤクザにとらわれていたという。レオは彼女を救うことを決意するが、その選択はレオがヤクザと大伴から追われる身となることを意味していた。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


本作については、三池崇史監督作だから気にはなりつつも、「初恋」というタイトルがピンとこなくてね。「2020年2月公開で観たい映画の覚え書き」では「一応観たい」程度の気持ちだったんですけれども。Twitterで相互フォローしている方々の評判が結構良かったので観ることに決定。4月6日(月)、仕事帰りに丸の内TOEIにて、通常料金1800円を支払って、劇場で売られていたチキン&ポテトなどを摂取しながら鑑賞いたしました(その後、新宿に移動して「スウィング・キッズ」をハシゴ)。「こんなものじゃないーー (`・ω・´)」と思ったり。


4月6日のgif。新型コロナウイルス云々のせいもあったのか、観客は4人でした。
4月6日(月)のgif

鑑賞直後の僕の気持ちを代弁するイゴーリー・ボブを貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
こんなものじゃないーー


とりあえずお話を雑に書いておきますと、インテリヤクザの加瀬(染谷将太)が悪徳刑事の大伴(大森南朋)と組んで「“ブツ”を強奪→その罪を敵対するチャイニーズマフィア&シャブ漬け売春婦のモニカ(小西桜子)に押し付ける」という計画を立案・実行するんですけど、偶然、通りかかった“脳腫瘍と診断されて自暴自棄になっている孤児のボクサー”葛城レオ(窪田正孝)がモニカを助けたことで、レオとモニカは加瀬と大伴、さらにヤクザやチャイニーズマフィアにも追われることになるのです。で、最終的には「ユニディ狛江店」を舞台に殺し合いが勃発して、レオとモニカと“昔ながらのヤクザ”権藤(内野聖陽)だけが生き残りまして。権藤の計らいにより、警察の手を逃れたレオとモニカは2人で新生活をスタート。レオはボクシング道を邁進し、モニカは頑張ってシャブを抜いて、めでたしめでたし…って感じでしたよね、たぶん (´Д`;) ジシンナシ


この2人がアパートで新たな人生を始めるムードで終わるのです。
モニカとレオ


まぁ、昔の三池崇史監督が得意としていた「犯罪バイオレンス群像劇」というか。パンフの監督&脚本家インタビューによると、本作は「往年のVシネマ時代のような作品(『DEAD OR ALIVE 犯罪者』など)を作る」「窪田正孝×『DOA』といったコンセプトでスタートしたそうで。これまたパンフで竹内清人さんが書かれていたように、僕的にも「新宿歌舞伎町を舞台にした『トゥルー・ロマンス』といった印象を受けました(つーか、本作を観て連想した人は多いハズ)。終盤、一部がアニメーションになったあたりは、ちょっと「ナチュラル・ボーン・キラーズ」を思い出したりもしたかなぁ。何はともあれ、僕は「DEAD OR ALIVE 犯罪者」「トゥルー・ロマンス」も好きなのでね(苦笑)、そりゃあ面白かったですヨ (´∀`) ウフフ

役者さんたちは本当に良くて。まず、孤独なボクサーを演じた窪田正孝さん、精悍でカッコ良かったし、「実は脳腫瘍じゃなかった」ことが判明してからの「死ぬ気になれば何でもできる!(`Δ´;)」と自分を鼓舞するところはスゲー可愛かったです。僕的に一番笑ったのは“クズでヘタレだけど必死にサバイブするインテリヤクザ”を演じた染谷将太さんで、悪徳刑事役の大森南朋さん“昔ながらのヤクザ”役の内野聖陽さんなどが脇を固める中、新人の小西桜子さんも体を張って見事にモニカ役を演じてましたな(ちょっと前田敦子さんに似てて好き)。あと、ヤクザの幹部を演じた出合正幸さんが良い感じに怖かったです。

ただ、本作を観たほとんどの方がそうだと思うんですけど(微笑)、何よりも感心したのが、ヤクザの彼氏(三浦貴大)を加瀬に殺されて復讐鬼になったジュリ役のベッキーさん! 殺し屋を素手で返り討ちにする格闘シーンは本作の白眉であり、爆破から脱出するシーンも最高だったし、今後もこの路線で頑張ってほしいと心から思いましたよ (°∀°)b ヨカッタ! その他、モニカが見る幻覚の父親(性的虐待をしていたクズの中のクズ)を演じた山中アラタさんも実にナイスな佇まいで、非常に好感を持ちましたねぇ…(しみじみ)。


恋人には一途なジュリ、恐ろしくて良かったです。ベッキーさん、これからもこんな役を!
狂暴なベッキー

山中アラタさん演じるモニカの父親。三池監督はこういう演出がスゲー上手いと思う。
山中アラタ


歌舞伎町での撮影は「お手の物」って感じで良かったし、首が転がったりとかゴア描写もあるし、予想出来ない展開にはなかなかハラハラさせられたし、「社会のはぐれ者同士が寄り添って暮らす」という優しくて温かいラストには涙が流れたし、好きなところだらけの映画ではあるんですけれども。正直なところ、鑑賞前に「絶賛の声」を聞きすぎて期待値が上がりすぎたのか、意外と物足りない僕もいたのだから、人間とは面倒くさい生き物、ですな(勝手に多くの人を巻き込んだ文章)。ううむ、ストレートな不満を書くと、警察絡みの描写については気にしないとしても、終盤に「ユニディ狛江店」で繰り広げられるアクションがイマイチだったなぁと。

たぶん「実際のお店を借りている上に予算も時間もない→練ったアクションができない」という事情があるのかもしれませんが、ホームセンターならではの戦闘がもっと観たかった…というのは贅沢でしょうか。染谷将太さんが薬物のせいで「撃たれても大丈夫モード」になったのは愉快でしたが、終盤のタイマンシーンは全体的にそれほど良くなかったし…。それと最後、警察の包囲を破るシーンをアニメにしたのは、三池監督にも言い分があるみたいですけど、ごめんなさい、僕は予算&アイデア不足を誤魔化しているように見えて、かなり萎えた次第 (´・ω・`) ガッカリ


いろいろ事情はあると思うんですがー。




とはいえ、僕が最も失望したのは、新しいボクシングアクションが観られなかったこと。僕は別にボクシングファンではないんですが(汗)、漫画や映画などでボクサーを観るのは大好きなので、「本作の主人公がボクサーで、ヤクザと敵対する」と知った瞬間、新しい“何か”が観られるんじゃないかと。ヤクザを前にして戦闘力を全開にするボクサーが観られるんじゃないかと、ボクサーが素手で人を撲殺しまくるアクションが観られるんじゃないかと、スゲー期待しちゃったんですよね…。


ヘヴィ級チャンピオンこそ、
武器を持たぬ、もっとも恐るべき、
生きた殺し屋なのである。
その両手が、くたびれはてて
動かぬようになるまで、
優に五十人は殺すことが
できるだろう。
いや、百人近く片づけることが
できるかもしれないぞ。
(訳・生島治郎 集英社刊より引用)


って、僕が上記の文章を知ったのは「グラップラー刃牙」29巻からなんですがー。
ヘヴィ級は殺し屋


そりゃあ本作の主人公はヘビー級ではありませんが、夢枕獏先生が編纂したアンソロジー「闘人烈伝―格闘小説・漫画アンソロジー」では、同じ体格ぐらいのボクサーが単身でヤクザの事務所に乗り込んで構成員を皆殺しにする話が載っていたし(うろ覚え)、高樹翎はジュニアライト級なのに素手で兵士を撲殺しまくっていたしボクサーなら、ボクサーなら、決してできないことではないのでしょう?(すがるような顔で) だから、本作葛城レオは確かにカッコ良かったけどさ、銃に頼ったりしたのは残念だったし(ウィービングで近付いて撲殺してほしい)、最後のチャニーズマフィアのボスとのタイマンも一撃で顔面を陥没させてほしかった…って、なんだか本作を好きな人から怒られそうな気がしたので、もうやめます (´∀`;) スミマセン


こんな葛城レオが観たかった…って、誰の共感も呼ばなさそうですな(「B.B.」より)。
撲殺する高樹翎


な〜んて、アホな文章を垂れ流しちゃいましたが、好きなところはスゲー多いし、基本的に面白い映画だったのは間違いないです。ただ、三池監督なら「もっともっとできるはず」というか、「こんなものじゃないーー (`・ω・´)」とも思っちゃったんですよね…。なんかね、偉いお金持ちが三池監督にたくさんお金をあげてくれたらいいのにな、そうだったらいいのにな。そんなワケで、変な期待を抱かなければ、普通に楽しめるバイオレンスムービーなので、未見の方は観てみてくださいな (・∀・) オシマイ




ソフトは7月8日に発売予定なのです。


ノベライズが出てました。漫画版もあります。


遠藤浩二さんによる本作のサントラでございます


引き合いに出されていた三池崇史監督作。今観てもスゲー面白いですな。


引き合いに出されていたトニー・スコット監督作。脚本を書いたのはクエンティン・タランティーノでございます。


三池崇史監督のヤクザ映画はこれも好き。僕の感想はここの1本目。リージョンコードに気をつけて!


実は最近一番好きな三池崇史作品はこれなのです (〃∇〃) ウフフ








2020/06/08 23:00 | 映画(2020)TRACKBACK(0)  TOP

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