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わたしは分断を許さない(ネタバレ)

わたしは分断を許さない

 わたしは分断を許さない

2020/日本 上映時間105分
監督・撮影・編集:堀潤
脚本:きたむらけんじ
プロデューサー:馬奈木厳太郎
編集:高橋昌志
音楽:青木健
ナレーション:堀潤
コピーライター:阿部広太郎
出演:堀潤、深谷敬子、チョラク・メメット、久保田美奈穂
パンフレット:★★☆(800円/頑張ってるけど…。「対話」コーナーとか読みにくいし散漫な印象
(あらすじ)
「真実を見極めるためには、主語を小さくする必要がある」という堀潤は、香港では「人権・自由・民主」を守るべく立ち上がった若者と出会い、ヨルダンの難民キャンプではシリアで拘束された父との再会を願う少女と出会う。美容師の深谷さんは福島の原発事故により未だに自宅へ戻ることができず、震災以来ハサミを握っていない。震災後に水戸から沖縄へ移住した久保田さんは、辺野古への新基地移設の反対運動を行なう人々と知り合い、「声をあげること」を通して、未来のために自分ができることを見いだしていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓



50点


僕は基本的に勉強が好きではないものの(汗)、一応、日々働いている社会人としてはある程度の社会問題は知っておかないとなぁ… (・ε・) ウーン」という気持ちがあるので、映画を観ながらなんとなく社会問題を学べる“社会派ドキュメンタリー作品”はそこそこ好きでしてね(微笑)。たまたま検索していたら、あの「モーニングCROSS」堀潤さんが映画を撮ったと知って、かなり興味が湧いたので、前売り券を購入。新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発令される前の4月2日(木)、横浜シネマ・ジャック&ベティにて「山中静夫氏の尊厳死」と連続で鑑賞いたしました(その後、「娘は戦場で生まれた」「レ・ミゼラブル」「TRAVERSE トラバース」「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」を観た)。「次を待つ (゚⊿゚)」と思ったり。ごめんなさい、これからなかなか嫌な文章を書くので、本作が好きな人はここから読まない方が良いです。


前売り特典は「特製オリジナルステッカー」でした。
特製オリジナルステッカー

4月2日のgif。観客は8人でしたよ。
2020年4月2日の横浜

鑑賞後の僕の気持ちを代弁する宮本武蔵を貼っておきますね(「刃牙道」より)。

次を待つ



実は少し期待してた。恥ずかしながら、堀潤さんが地道にジャーナリスト活動をされていたことは知らなかったので(すでに「変身-Metamorphosis」なんて映画を撮っていたことも知らなんだ)、「こんな映画を撮るなんて、スゴイじゃん!(*゚∀゚)」と感心したし、何よりも「分断」というテーマが良いなぁと思って。最近は、何らかのトピックスがあると、すぐに極論同士がぶつかり合って分断状態になりがちですが、人間はそんなに白黒 or 右左に分けられるほど単純ではないワケで。そういうことを描くのかなぁと思っていたら、まぁ、そういうことを描いてはくれるものの、ううむ、ごめんなさい、全体的にスゲー中途半端だった印象。映画が始まると、監督が実際に足を運んで取材した「香港のデモ」「福島県の復興住宅」「難民を受け入れない東京入国管理局」「沖縄の基地反対」「中国化するカンボジア」「パレスチナ・ガザ地区」「北朝鮮の大学生交流会」などの「分断が起きている現場」の映像が流れていくんですけど…。なんて言うんですかね、いろいろな場所を扱っている分、深く掘れないのは仕方ないにせよ、とは言え、だからと言って各パートとも「分断」というテーマをしっかり描けているといったら微妙だったんじゃないでしょうか。


例えば、序盤に流れる「香港のデモ」では、警察がデモに参加した市民を銃撃するシーンが映されていてなかなかショッキングだったものの(あの程度で発砲してビックリ!)、「でも、警官側の若者たちも同じだ」みたいなナレーションをボンヤリ流されて、スゲー萎えたというか。「それはあなたが代弁するのではなく、向こうの言い分を取材してよ」って思っちゃう。逆に「沖縄の基地反対」では、米兵の言い分も流すんですが、残念ながら取材相手がお偉いさんではないだけに通り一遍の話しかできないから、時間の無駄に感じたし…(その「通り一遍」感を出したかったにせよ、不要だと思う)。その地に暮らす人=小さい主語を映すことで分断を描きたいんでしょうけど、ほとんど片方の意見だし…。志は高いけど力不足に感じたというか。もうちょっと場所を絞って描いた方が良かったんじゃないかなぁ。ハッキリ言って、期待していた分、少なからず落胆いたしました。一応、オチを書いておくと、「俺たちの戦いはこれからだ!ヽ(`Д´)ノ」的に終わってたような気がします(うろ覚え)。



ということで、僕の気持ちを代弁する烈海王を貼っておきますね(「バキ」より)。

少なからず落胆を…



「真実を見極めるためには、主語を小さくする必要がある」というのは本当に同意なんだけど、小さい主語が多すぎて作品が散漫になってたというか、ごめんなさい、ドキュメンタリーとして面白くなかったです。方向性や題材は違いますが、「ビハインド・ザ・コーヴ 捕鯨問題の謎に迫る」を観た時のことを思い出しましたよ。同名の単行本を読んだ方がわかりやすいのかなー。ただ、僕的に本作はイマイチでしたが、真っ当なジャーナリスト活動をしている堀潤さんの姿勢は尊敬できるのでね、「次を待つ (゚⊿゚)」という気持ちでございます。まぁ、何はともあれ、所詮は偏差値低めのブログなのでね(苦笑)、興味がある方はぜひ観てみてくださいな。





堀潤さんによる同タイトルの単行本。興味はあるんですがー。



サントラも販売中でございます。



堀潤さんの第一回監督作。こちらも気になります…。


「その志は買うけど、乗れなかった映画」繋がり、その1。僕の感想はこんな感じ。



「その志は買うけど、乗れなかった映画」繋がり、その2。僕の感想はこんな感じ。






2020/06/22 19:00 | 映画(2020)TRACKBACK(0)  TOP

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