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チキン・オブ・ザ・デッド 悪魔の毒々バリューセット(ネタバレ)

チキン・オブ・ザ・デッド 悪魔の毒々バリューセット

チキン・オブ・ザ・デッド

原題:Poultrygeist: Night of the Chicken Dead
2008/アメリカ 上映時間103分
監督・脚本・製作総指揮:ロイド・カウフマン
製作:アンディ・ディーマー、キール・ウォーカー
製作総指揮:パトリシア・スウィニー・カウフマン、マイケル・ハーツ
脚本:ガブリエル・フリードマン、ダン・ボバ
撮影:ブレンダン・C・フリント
編集:ガブリエル・フリードマン
音楽:ドゥギー・バナスダンス
振付:マリア・ギスモンディ
特殊メイク監修:ゾチテル・ゴメス、クリス・ボウエン
出演:ポジェイソン・ヤチャニン、ケイト・グラハム、アリソン・セレボフ ミッキー、ロビン・L・ワトキンス リー、ジョシュア・オルタンデ、カレブ・エマーソン、ローズ・ガバミ、カリッド・リベラ、ジョー・フライシェイカー、ロイド・カウフマン、ロン・ジェレミー、フェイス・シーハン・ギャリバン
パンフレット:★★★(600円/「トロマの逆襲2013」のパンフレット。結構良かったです)
(あらすじ)
米ニュージャージー郊外で、ネイティブ・アメリカンの墓地跡にフライドチキンのチェーン店がオープンする。しかし、食材のチキンに先住民の呪いがかけられ、食事をした人々がゾンビや巨大なチキン・モンスターとなって暴れ始める。地獄と化した店内に居合わせた童貞の接客係とレズビアンのガールフレンド、自爆テロが趣味の過激派従業員らは、歌って踊りながら壮絶なサバイバルを繰り広げる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


「チキン・オブ・ザ・デッド 悪魔の毒々バリューセット」は2008年の作品ではありますが、一応、このブログでは新作映画扱いにしますね。
※今回の記事には、エロ&グロ画像、グロ動画などが貼られています。特にグロ要素に関しては、本当にゲンナリするシロモノなので、そういうのが苦手な人は絶対見ない方が良いです。


“トロマ映画”とは、トロマ・エンターテインメントが作った映像作品のことなんですが、エログロ要素だらけな上にとにかくバカバカしくてくだらないのが特徴的。僕は人体損壊描写が好きだから、つい観ちゃうんですけど、あまりにも内容がくだらなさすぎて閉口してしまうこともあって。そんなに熱心にチェックしているワケではなかったりします。

とは言いつつも、「トロマの逆襲2013」として、名作である「悪魔の毒々モンスター」のノーカット無修正完全版と、新作「チキン・オブ・ザ・デッド 悪魔の毒々バリューセット」が劇場公開されるとなれば、やっぱり観に行きたくなるのが人情ということで、前売り券を2枚購入。「悪魔の毒々モンスター」は公開してすぐに観に行きまして。で、「チキン・オブ・ザ・デッド」は先日、やっと観てきました。今まで観たトロマ映画で一番感動しましたYO!ヽ(`Д´)ノソンナニミテナイケド


ハードコアチョコレートとコラボしたTシャツなどが売ってましたよ。
いろいろ売ってます。

記事の切り抜きもありました。
記事の切り抜きなど


ちなみに、このテーマソングは無駄に素敵なので、聴きながら読んでみてくださいな。サントラ、少しほしいかも。




映画を見終わった後、パンフレットを購入して読んでみたんですが…。監督のロイド・カウフマンはこんなことを語ってまして↓


( ´_ゝ`)
これは反ファストフードをテーマにしたトロマ式政治社会派映画だ! と同時にこれはニワトリ版の「シンドラーのリスト」であり、映画史上初の歌って踊るネイティブアメリカンのチキン・ゾンビ映画でもある。動物虐待、巨大フランチャイズ企業による搾取的低賃金労働、ネイティブアメリカンや同性愛に対する差別など、現代社会が抱える問題をスラップスティックなコメディとバイオレンス、ホラー、サスペンス、レズビアン、歌と踊りなどを交えて描いたトロマ史上最大の超大作だ。脚本に2年、完成まで4年もかかったんだ。



確かに「さまざまな社会問題を取り上げつつ、すべてをバカにする」という作風には好感が持てましたよ。ただ、全編信じられないほどバカバカしくて。まず、登場人物のほとんどが“狂人級のバカ”なので、そのナンセンスな行動を観ているだけで脳がグラグラしてくるんですね。そこに、小学生レベルのウンコチンチン的な下ネタを、精神性はそのままにセックス描写を加えて成人向けにグレードアップしつつ、なぜか中途半端なミュージカル要素まで加えてくるから、もう何が何やらで… ('A`) 話もメチャクチャだし、ところどころ笑いつつも、1時間が経過するころにはすっかりゲッソリしていた次第。


イメージ的にはこんな映画。こちらに向かって尻を出しているのは、残念ながら男だったり…。
こんな映画

チキンを使って自慰に励んでいたら、食いちぎられそうになるという、頭が悪すぎる場面。
股間にチキン

まぁ、アブグレイブ刑務所の捕虜虐待事件を使ったギャグは嫌いじゃなかったです。
アブグレイブ虐待事件オマージュ

ロイド・カウフマン御大も自ら出演! 最終的にはチキン・ゾンビ化して大暴れしてました。
ロイド・カウフマン


ところが! 1時間を経過して、チキンゾンビたちが大量発生し、ファーストフードの店内で大虐殺が始まると、これがスゲー面白い!ヘ(゚∀゚*)ノ 人間を包丁で解体したり、顔の皮を剥いだり、顔を機械でスライスしたり、頭部をもいで鉄板で調理したり、睾丸をもいで油で揚げたり、オッパイからシリコンを摘出して食べたりと、なかなかキャッチーなゴア描写が連発されるんです。僕的には、目玉を摘出して卵の代わりにパックの中に並べる場面が良かったです。あと、男の胸から出て来た卵がふ化して雛が出て来る肉体変容描写は生理的にかなり苦手というか、実はちょっと怖かったりしましたよ… (´・ω・`)


店内でチキン・ゾンビによる大虐殺がスタート! ここからは見どころ満載。
店内で虐殺が勃発!

ゾンビ映画ではお馴染みの“集団にはらわたを食われる”シーン。あるとうれしいよね。
ゾンビ映画ではお馴染みのシーン

人間がチキンにさばかれるというユニークな発想。
人体解体ショー

もいだ頭部を割って、鉄板で調理というのは、結構新しい描写なのでは。
頭部を割って調理

僕的に好きだったのは、抉った目を卵のパックに入れるシーン。ナイスアイディアだと思ったり。
目を抉られました

実はちょっと怖かったのがこの場面。生理的にアウトでした。
ちょっと怖かったシーン

一応、ご報告しておきますが、エロシーンも多めでしたヨ (´∀`) ウフフ
エロシーンは多め


そして、衝撃的だったのがラスト。あーだこーだあって、ムスリムの女性店員の自爆によって、主人公カップルと母親が殺された女の子の3人は無事脱出。車に乗って旅立つと、ビールを飲んだ女の子が卵を吐き出してビックリ→車が事故って全員爆死して終わるんです。しかも、そのカークラッシュ映像は使い回しだったりしまして…。なんて言うんでしょうか、最後の大事なオチに“堂々と過去の素材を使い回すギャグ”をかます姿勢が男らしいというか、上手く説明できないけど感動しちゃったという不思議。エンドクレジットの“今さら感溢れる「スリラー」オマージュ”も何だか微笑ましく観られました。


最後はこのカークラッシュで全員爆死して…(元ネタは「カブキマン」)。




エンドクレジットでチキン・ゾンビたちのダンスが始まって終了というね。今さら「スリラー」とは… (゚д゚;) ヌゥ
スリラーオマージュのエンドクレジット


こちらは「トロメオ&ジュリエット」のカークラッシュ↓




「悪魔の毒々モンスター/新世紀絶叫バトル」のカークラッシュも貼っておきますね↓




つーか、なんとなく漫画太郎先生の作品を思い出して。「序盤にあったウンコ噴出シーン」とか、「登場人物たちの無惨な最後」とか、「しかもそのシーンが使い回し」とか、結構連想しちゃったというか。だからなんだと言われると、これ以上、この話を広げるつもりはまったくないので困るんですが、一応、書き残しておきたかったので、許していただけると幸いです。


このウンコ噴出シーンなんて…。
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画太郎先生の作品では気軽に見掛ける光景。
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ラストのオチも、このダンプ事故死エンディングっぽいなぁと。そんなことないですカネー (・ε・) チェッ
130412-17.png


ってことで、正直、トロマ映画は“優しい心で観るのがデフォルトのジャンル”だし、特に今作は下品としか言いようがないので、人にはまったく薦められないんですけど、ううむ、僕はかなり好きな映画になっちゃいましたよ (´∀`) ナゼダロウ 興味がある人は、“金をドブに捨てる級の覚悟”で臨むと、「意外と愉快カモ!(*゚∀゚)=3 ムッハー」なんて思うような気がしないでもないです。




トロマの代表作。面白いけど、期待して観ると高確率で失望すると思うので、気をつけて!



サントラがあったけど、高価になっちゃってますな…(4/12現在)。



名作「スーパー!」のジェームズ・ガンの初監督作。わざわざ観なくて良いと思います。



劇中でネタにされていたので、貼っておきますね。



内容は全然別物ですが、なんとなく思い出した楳図かずお先生の名作も貼っておきますね。チキン・ジョージが好き。





テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

2013/04/12 18:05 | 映画(2013)TRACKBACK(0)  TOP

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