インサイダーズ 内部者たち(ネタバレ)
インサイダーズ 内部者たち
原題:내부자들/Inside Men
2015/韓国 上映時間130分
監督・脚本:ウ・ミンホ
原作:ユン・テホ
撮影:コ・ラクソン
美術:チョ・ファソン
衣装:チョ・サンギョン
音楽:チョ・ヨンウク
アクション監督:パク・ジョンリュル
出演:イ・ビョンホン、チョ・スンウ、ペク・ユンシク、イ・ギョンヨン、キム・ホンパ、チョ・ジェユン、ペ・ソンウ、キム・デミョン
パンフレット:★★★(720円/コラムやキャストのインタビューがちゃんと載ってて、買って損はないです)
(あらすじ)
策士であるガンヒ(ペク・ユンシク)に雇われ、裏で悪事を代行するアン・サング(イ・ビョンホン)は、財閥企業であるミライ自動車が大統領候補へ裏金を送っていた証拠を手に入れ、ミライ自動車をゆすることを企てる。裏金ファイルがアン・サングの手に渡ったことで、裏金事件の捜査が打ち切りとなってしまった検事ウ・ジャンフンは、一切の責任を取らされて左遷となってしまう。諦めきれないウ・ジャンフン(チョ・スンウ)は、ミライ自動車の一件が失敗し、失墜したアン・サングに接触。一発逆転の秘策を持ちかけるが……。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
85点
※今回の記事は、不快指数の高い性的な文章が書かれている&画像が貼られているので、そういうのが苦手な人は読まないで!
今さらながら、3月公開作の感想を垂れ流しておきますね。「観たい映画の覚え書き」をアップしたころは、あまり観る気はなかったんですけど、映画館で予告編を観たら一気に興味が湧きまして。ただ、仕事が忙しくて上映期間中に足を運べない…と思いきや、シネマート新宿で再上映されていたということで、先週、いそいそと鑑賞してきました。超面白かったYO!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォッ! 基本的にネタバレを知らないで観た方が面白い映画なのは間違いないので、暴力的だったりゲスなシーンがあったりする韓国映画が好きな方は劇場にダッシュしてくださいな。
シネマート新宿、狭い劇場の方だったのもあって、ほぼ満席でした。
一応、ボンヤリとお話を書いておくと、ヤクザ者のアン・サング(イ・ビョンホン)は、ジャーナリストのガンヒ(ペク・ユンシク)の弟分でして。彼の命令で政治家のための汚れ仕事を請け負っていたものの、財閥企業のミライ自動車が大統領候補チャン・ピル(イ・ギョンヨン)に裏金を送っていた証拠をゲットした時、調子に乗った発言をしたことで、片腕を切断→監視付きのドン底生活を送ることになるんですが、しかし! 人脈やコネがないために出世できない検事ウ・ジャンフン(チョ・スンウ)が復讐の牙を研ぐサングに接触し、2人で腐った奴らを告発しようと頑張る…ってな調子。
暴力を武器にイケイケ状態だったサングでしたが…。
調子に乗ってガンヒにミライ自動車&チャン・ピルへの脅迫を匂わせたから、さぁ大変!
見せしめとして右腕を切り落とされて、その地位も奪われてしまうのです。
だが、そんなサングに正義の検事ジャンフンが目を付けまして。
ぶつかり合いながらも互いを認め合って、クズどもを告発するというね。
なんだかんだあって、サングの告発が失敗に終わり、脱獄したサングがガンヒを襲撃してゲットした告白も証拠とならず、何も出来ないジャンフンは悪党どもの仲間に入った…と思いきや、下劣な宴会を隠し撮りした映像をネットで公開→ジャンフンが“内部者”としてすべてを告発→クズは全員失脚!ヘ(゚∀゚*)ノ ザマァ! 最後は、検事を辞めて弁護士になったジャンフンのもとに出所したサングがやってきて、「モヒートでモルディブを飲むとしよう! (`∀´) ドウヨ!」なんてギャグをカマしたりして、超仲良しムードで終わってましたよ。
一時はガンヒに世論を操作されて、窮地に追いやられるものの!
最終的にはこのアントニオ猪狩のような気持ちになれる映画なのでした。
原作はユン・テホによるWEBコミックだそうですけど、スゲー面白かった。いや、「超有能&忠誠心が高すぎるサングの手下たち」とか「さすがにマスコミもあそこまでバカじゃないだろ」とか思うところはあるんですが、話のテンポが良くて勢いで楽しめたというか。悪党どものクズっぷりが散々描かれていただけに(特に「ジャンフンの父親が金を借りたことが判明する場面」の観客悔しさ度は異常)、勧善懲悪でスッキリ終わるのも気分爽快だったし…。さらに絵作り&役者さんたちがしっかりしていて、エンタメ作品として画面が豪華に見えたのも良かったなぁと。韓国映画が得意とするエグい描写も100点で、サングが糸ノコで右腕を切り落とされる場面が超痛いのはもちろんのこと、何よりも素晴らしかったのが宴会描写。例えば、幼なじみがヤクザと政治家になって頑張る名作漫画「サンクチュアリ」にはこんな場面がありましてね↓
国会議員になろうとする浅見千秋は民自党の伊佐岡幹事長に大金を渡すんですが…。
「自分の尻の穴を見せるのを恥ずかしがっとる様じゃ政治家にはなれん」と、3Pの提案をされるのです。
すると、「いただきます!」と躊躇なく挑む浅見。議員になるのって大変なのね… (`Δ´;) ヌゥ
「『4P田中くん』の“4P”は『4番でピッチャー』のことだからね!(o^-')b マチガエナイデ!」というのはどうでも良いとして(不要な文章)。男同士のマッチョな会話では「3Pをするなら男1人に女2人がイイよな!」なんてことを言われがちですが、正直なところ、僕としては女性が2人だと余計に気を遣って緊張しそうでイヤ…というのもどうでも良いとして(不要な文章)。僕は高校生のころに「サンクチュアリ」
の上記の場面を見て以来、「政治家は3P経験者」というイメージを持っていて。ひと昔前、大蔵省接待汚職事件でノーパンしゃぶしゃぶの接待が問題になったのもありましたし、「まぁ、政治家や官僚なんてそんなものだろう ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ」と常々思っていましてね。それ故、今さら政治家の性接待シーンで驚くなんてことはあり得ないとタカをくくっていたんですけれども! 今作のそれはゲスさがズバ抜けていて度肝を抜かれたというか。だって、チンコでゴルフをするんですよ!?
このビジュアルだけで下劣なムードがビンビン伝わってきますよね。
ううむ、多くの人が「お前は何を言ってるんだ (゚Д゚) ハァ?」と思っただろうし、僕自身も「何を言っているのか、わからねーと思うが…」とポルナレフ気分なんですが、本当なんですって!ヽ(´Д`;)ノ シンジテ! 雑に書くと「性的なサービスをするために呼んだ女性たちに大きくしてもらったチンコを使って、オッサンたちがテーブルの上でゴルフを模したゲームをする」んですけど、マジでゲス以外の表現が浮かばないというか…。こんなバカバカしいことを思いついただけでも感心しますが、よくこれをちゃんとした役者さんたちを使ってキッチリ映像化したなぁと。ハッキリ言って、映画史に残るゲス宴会であり、このシーンのためだけでも観る価値があるような気がしないでもなかったり。
ゲス宴会を目の当たりにした僕の気持ちを代弁する愚地独歩の画像を貼っておきますね。
でね、本作の主演の3人は全員素晴らしいんですけど、僕的に最もグッときたのはイ・ビョンホン。あらためてカッコイイなぁと思わされましてね…。鑑賞中、なんとなく「おやおや、人気が出たグラビアアイドルが水着の仕事を受けないように、イ・ビョンホンさんはもう脱がないんですかねぇ?(`∀´)」なんて意地悪く思ってみたら、検事たちがサングの過去を調べるくだりでちゃんと鍛えた半裸を見せるサービス精神。なんかね、恥ずかしながら出世作の「甘い人生」は未見なんですが(汗)、出演作をチェックしなきゃとあらためて思いましたよ。あと、政治家チャン・ピルを演じたイ・ギョンヨン、「群盗」のキャラが大好きだっただけにその落差に笑ったし、「サスペクト 哀しき容疑者」でボンクラな部下を演じたチョ・ジェユンが同じような役&演技だったのも面白かったです。
イ・ビョンホン、惚れ惚れするほどカッコ良かったなぁ…(遠い目)。
チャン・ピル役のイ・ギョンヨン、最近見た「センス8」ではペ・ドゥナのお父さんを演じてましたな。
パン捜査官役のチョ・ジェユン、見るとなんか安心します。
あと、名前がわからないんですが(汗)、政治家の暴力的な部下を演じたこの人も良かったです。
って、褒めまくってますけれども、唯一の不満が“義手の右腕”をもっと活用してほしかったこと。一応、「義手のおかげで命が助かる」的な描写はありましたが、基本的には「スチュワーデス物語」の片平なぎさライクな「義手で不便です」程度のシーンしかなくて…。イ・ビョンホンと言えばストームシャドーといった戦闘力が高いイメージがあるだけに、例えば「ドリルアームを装着して敵を拷問する」といった場面が見たかった…というのは間違った要求でしょうか(確実に間違った要求)。
右腕が義手となったサングですが…。
できればこんな風に復活してほしかった!(BGMは「ぼくのライダーマン」)
まずはパワーアームで敵を捕獲しましてね。
体の自由を奪ってから、ドリルアームで拷問だッ!
仕上げはロープアームで絞首刑。こんなイ・ビョンホンが観たかったナー (´・ω・`) ザンネン
ということで、ダラダラと駄文を書き散らかしてきましたが、スゲー面白かったYO!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォッ! ちょうど仕事でイライラしていたんですけど、観終わった後は留飲が下がって超スッキりす。大人なら普通に楽しめる人が多いと思うし、何よりもあの下劣な宴会シーンは一見の価値アリ、ですぞ(知った風な口調で)。
サントラを貼っておきますよ。
ウ・ミンホ監督のデビュー作。面白そうです。
ユン・テホ原作のWEBコミックを映画化した作品。こっちにはあまり乗れなかったです…。
なんとなく貼ってみたドルフ・ラングレン&ブランドン・リー主演作。盆栽クラブのシーンが何とも言えません。
2016/04/27 23:55 | 映画(2016) | TRACKBACK(0) TOP
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