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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(ネタバレ)

※本作はミステリー映画ということで、ネタバレを知らない方が絶対面白いのは間違いないので、未見の人は読まない方が良いですぞ。
※今回の記事は「オリエント急行の殺人」のネタバレに触れているんですが、ミステリー小説の名作なのでね、もし未読の方がいましたら、ここから先の感想は読まない方が良いです。
※今回の記事は、「ワイルド・スピード MEGA MAX」や「エクスペンダブルズ2」のネタバレに触れているので、知りたくない人は読まないで!
※今回の記事は、相当に面倒くさい内容なので、この映画についてのちゃんとした考察などが読みたい方は別のブログに行くとよござんす(すでに面倒くさい文末)。








9人の翻訳家 囚われたベストセラー

9人の翻訳家 囚われたベストセラー

原題:Les traducteurs
2019/フランス、ベルギー 上映時間105分
監督・脚本:レジス・ロワンサル
製作:アラン・アタル
脚本:ダニエル・プレスリー、ロマン・コンパン
撮影:ギョーム・シフマン
美術:シルビー・オリベ
衣装:エマニュエル・ユーチノウスキー
編集:ロイック・ラレマン
音楽:三宅純
出演:ランベール・ウィルソン、オルガ・キュリレンコ、リッカルド・スカマルチョ、シセ・バベット・クヌッセン、エドゥアルド・ノリエガ、アレックス・ロウザー、アンナ・マリア・シュトルム、フレデリック・チョウ、マリア・レイチ、マノリス・マブロマタキス、サラ・ジロドー、パトリック・ボーショー
パンフレット:★★★★☆(820円/「デダリュス」を模した表紙デザイン、翻訳家3人の対談とか、いろいろ頑張ってますな。ネタバレ全開なのも高評価
(あらすじ)
フランスの人里離れた村にある洋館。全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の各国同時発売に向けて、9人の翻訳家が集められた。翻訳家たちは外部との接触を一切禁止され、毎日20ページずつ渡される原稿を翻訳していく。しかしある夜、出版社社長のもとに「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば全ページを流出させる」という脅迫メールが届く。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


本作については、確か新宿ピカデリーがそれなりにプッシュしていたので、なんとなく「2020年1月公開で観たい映画の覚え書き」では「一応観たい」程度の印を付けていたんですけれども。「屍人荘の殺人」「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」といったミステリー映画を観るうちに、なんとなく本作も気になってきちゃいまして。よくよく見たらポスターが“本の表紙を意識したビジュアル”なのは好感が持てるし(赤い部分が帯になってるのね!)、よくよく考えたらどんな話になるのか想像もつかないし…。いつの間にか観る気マンマンになっていたのだから、人間とは不思議な生き物、ですな(知った風な口で)。


想像できない割には偉そうな渋川剛気を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
想像できないんですよ


そんなワケで、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発令される前の4月2日(木)、横浜のシネマ・ジャック&ベティメンズデー割引を利用して、「山中静夫氏の尊厳死」「わたしは分断を許さない」「娘は戦場で生まれた」「レ・ミゼラブル」「TRAVERSE トラバース」と5本観てから鑑賞いたしました。「そうだったのか…ッ (`Δ´;) ヌゥ」と思ったり。



4月2日のgif。観客は4人でしたよ。
2020年4月2日の横浜


僕の気持ちを代弁する烈海王を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。
そうだったのか…ッ


いつもは雑にあらすじを書いてから感想に入っていますが…。フフフ、今回はどんな気持ちで“本作の謎”に向き合っていったのかも同時に書いていこうと思います。僕は基本的にあまりミステリー小説を読まないし、それほど興味もない男なんですけど(あの有名な「アクロイド殺し」のオチを忘れるレベル)、ミステリー映画に関しては「それなりには観ている」のでね(苦笑)、謎解きをすること自体は決して嫌いではないし、ちょっと自信もあるのですヨ ( ´_ゝ`) フフフ で、映画が始まると、謎の作家オスカル・ブラックの新作デダリュス」の完結編が発売されることになり、フランスのとある豪邸に9ヵ国から来た9人の翻訳家が集まりまして。出版社社長のエリック・アングストローム(ランベール・ウィルソン)は「電話やSNSは禁止!」「毎日20ページずつ翻訳!」などのルールを伝えて、そこそこ設備が整った地下施設に閉じ込めると、みんなで一斉に翻訳をスタートするのです。ちなみにメンバーは下記の9人でございます。


ロシア語担当/カテリーナ・アニシノバ(オルガ・キュリレンコ)
イタリア語担当/ダリオ・ファレッリ(リッカルド・スカマルチョ)
デンマーク語担当/エレーヌ・トゥクセン(シセ・バベット・クヌッセン)
スペイン語担当/ハビエル・カサル(エドゥアルド・ノリエガ)
英語担当/アレックス・グッドマン(アレックス・ロウザー)
ドイツ語担当/イングリット・コルベル(アンナ・マリア・シュトルム)
中国語担当/チェン・ヤオ(フレデリック・チョウ)
ポルトガル語担当/テルマ・アルヴェス(マリア・レイチ)
ギリシャ語担当/コンスタンティノス・ケドリノス(マノリス・マブロマタキス)


この9人が翻訳することになるのです。
9人の翻訳家たち

仕切るのは社長のエリック。アタッシュケースの暗証番号は「069」…って、エロ数字扱いなのは万国共通なのね。
ランベール・ウィルソン


この設定、作家のダン・ブラウンが「インフェルノ」を出版する際のエピソードをベースにしているそうで (゚⊿゚) ヘー で、エリックの元に「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば、全ページを流出させる」といった脅迫メールが届くんですけど、この時点で僕がボンヤリと立てた予想は2つ。1つは「オリエント急行の殺人」的な「全員犯人パターン」ですよ。あの監禁状態を分析すると「原稿を外に持ち出すのは1人じゃ無理」じゃないですか。だから「もしや全員で協力したのでは?(ロシア人のボディガード含めて)」と。「持ち出すための道具は、アレックスが持ち込んだスケボーに隠されているのでは…?」なんて考えたりもしてね。とは言え、それじゃあミステリーとしてフェアじゃない気がしたので、ズバリ犯人はダリオだッ!m9`Д´) ビシッ だって演じているリッカルド・スカマルチョは「ジョン・ウィック:チャプター2」で超ムカつくマフィア役をやっていたし、基本的にこの手の映画の犯人は「それなりに有名な役者」じゃないと盛り上がらないし(サラリと他の俳優に失礼な文章)、何よりもポスターで真ん中にいるのがスゲー怪しいじゃないですかぁ〜(突然、馴れ馴れしく)。


今どき「全員犯人でした」オチはフェアじゃないと思うのです(「グラップラー刃牙」より)。
フェアじゃない

ということで、現時点での僕の予想はイタリア代表のダリオ。犯人顔だよね〜 (`∀´)(´∀`) ワカルー
リッカルド・スカマルチョ

もうね、すっかり愚地克巳的な自信に包まれていたというね(「バキ」より)。
俺は間違っているかい


映画が進むと、「みんなで翻訳しているパート」は過去の話であり、エリックが刑務所で犯人っぽい奴(それが誰なのかは映さない)に対して『お前のせいなんだろ?』といった感じで問い詰めるパート」という現在の話が入ってくるだけでなく、「エリックが、学生時代の恩師であり、実はオスカル・ブラックジョルジュ・フォンテーヌ(パトリック・ボーショー)から『デダリュス』の原稿を受け取った時の回想シーン」なども描かれて、なかなか入り組んだ構成になってきましてね。そんな中、「翻訳パート」ではまたもやページが流出してしまい、エリックが激怒して、翻訳家たちに対して人権無視のパワハラ三昧(というか拷問)を始めるから「マジか!Σ(゚д゚)」と。いくら大金がかかっているとしてもやりすぎというか、行動にリアリティがないよなぁ…なんて思いながら「現在パート」に移ると、実はエリックの方が刑務所に入っていて、面会に来ていた相手(=犯人)はアレックスだったから、私は間違っていた ( ゚д゚)


映画中盤でイギリス代表のアレックスが犯人だったと分かる構成にはビックリ。
アレックス・ロウザー

間違っていた割には偉そうなアレクサンダー・ガーレンを貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
わたしは間違っていた


アレックスの回想によると、実は彼とハビエルとチェンとテルマとイングリットはグルであり、「エリックが地下鉄で移動中にアレックスがカバンをすり替える→アレックスが電車から降りて、ハビエルとチェンに渡す→2人はカバンの中にあった『デダリュス』の原稿をコピー→テルマの運転で電車に追いつく→イングリットが電車内にネズミを放って騒ぎを起こしたところでアレックスがエリックに気づかれずにカバンをすり替える」という手口だったというね。正直なところ、アレックスの出番が長かったので、「犯人はこの人かも」と思い始めていたし、「仲間との犯行」というのは納得しつつも、ずいぶんタイトかつリスキーな犯行計画というか、なんだか現実感がないなぁと(そもそも「あのカバンに原稿が絶対入っている」って保証がないじゃない…)。つーか、なんて言うんですかね、アレックスたちの犯行の回想シーンはアクション的に面白かったし(スケボーも活躍!)、「翻訳パート」では密かに小説を書いていたエレーヌがエリックに罵られて首吊り自殺をしたりと、サスペンス的な展開は加速してきたものの、もうこれ以上の謎はなさそうというか、これで謎解き要素はおしまい」なムードを感じて、ちょっと興を削がれた僕なのでした (´・ω・`) スミマセン


ここまでの僕の気持ちを代弁する愚地独歩を貼っておきますね(「刃牙道」より)。
なんだかリアリティがない


ところが! 「血迷ったエリックがカテリーナを銃で撃ったため刑務所に収監された」とか「アレックスも撃たれたものの、懐に入れていた『失われた時をもとめて』のおかげで助かる」とか「虐げていた従業員ローズマリー(サラ・ジロドー)に裏切られて、エリックは8000万ユーロを支払うことに…」といったことが明らかになりつつ、最終的には「実はカバンをすり替えたのはウソであり(仲間の4人も騙されてた)、実はアレックスこそがオスカル・ブラックであり(ジョルジュは師匠兼父親代わり的存在で、小説を発表したくなかったアレックスを説得した)、実は文学を侮辱する商業主義野郎エリックがジョルジュを殺した上に放火していたのでアレックスはその仇を討とうとしていて、実は8000万ユーロはエリックの口座に振り込まれていて横領の罪を上乗せされた」なんて「実は」を畳み掛けられるから、そうだったのか…ッ (`Δ´;) ヌゥ で、アレックスったら、警察が仕掛けた盗聴器を巧みに利用して、ちょうどエリックの「オスカル・ブラックは私が殺した!(;`Δ´)」的な自白部分だけ警察に聞かせたので、さらに罪はバイバインアレックスがアンニュイな表情でジョルジュを思い出しながら刑務所から立ち去って、映画は終わってたんじゃないかしらん。


なんとなくアレックスと仲間たちがクリスマスに歌う「世界は愛を求めている」を貼っておきますね↓




いや〜、非常に面白いエンタメミステリー映画だと感心しました。ハッキリ言って、ちゃんとしたミステリーとして考えると、アレックスの犯行計画はかなり“エリックのクズっぷり&バカっぷり”と偶然に頼りまくっているし(最近、あの手の「犯人がベラベラと自白してくれるオチ」は見飽きた感もある)、そもそもかなり回りくどいし、犠牲者も出しちゃったし、決して褒められたものではないと思うんですけれども。とはいえ、「アレックス=オスカー・ブラック」という大ネタの部分は勘が良い人なら最初から推理できただろうし、あの無理がある「カバンすり替え」も「すり替えてなかった」なら逆に納得できたし、エリックの過剰な攻撃性も「すでに1人殺してたからか!Σ(゚д゚)」とオチを知ればスムースに飲み込めたし、それなりにフェアな作品なんじゃないかなぁと。まぁ、エレーヌが自殺した&カテリーナが撃たれたのは、エリックのせいだけでなく、自分の復讐のためにあんな状況を作ったアレックスにもあるので、最後に割腹自殺をする級に猛省してほしかったものの、次から次へと目まぐるしく変わる展開に振り回されるのが面白くて、トータル的には非常に楽しめたというか。もうね、ああん、すっかり騙されちゃいましたヨ (ノ∀`) ワタシマケマシタワ


騙された割には偉そうな鎬昂昇を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
すっかりだまされてしまいました

だがしかし、ヴィンスの遺された妻子に金を送ったドムのような…(「ワイルド・スピード MEGA MAX」より)
ドムからの贈り物

そしてビリーの恋人に金を送ったバーニーのような気遣いはできなかったのか(「エクスペンダブルズ2」より)。この部分は猛省してほしいです。
バーニーからの贈り物


でもね…。そりゃあ、映画というのは予想を裏切られたりするのが楽しいのでね(苦笑)、基本的には満足したんですが、でも、でも、本当は悔しかったーー。「ポスターの真ん中にいるから犯人」だなんて思い込んでたけど、アタシの目、クリティカルに節穴だった。47歳にもなって、こんな謎を考えつかなかったなんて、恥ずかしい、恥ずかしい。僕は今まで一体何をしてきたのか? このままじゃ映画の感想なんて書けない…。そう思った僕は「俺ダッテ出来ルンダ!!!Σ(°д° ) クワッ」と、自分の力をブログ読者のみなさんに証明するため、公開時は気付かなかった「“クイズ王”古川洋平からの挑戦状」キャンペーンに超今さらながらチャレンジしたというね。


僕の気持ちを代弁するジャック・ハンマーを貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。
俺ダッテ出来ルンダ!






後追いでクイズの出題動画公式Twitterやらをチェックしてみれば、謎1の答えは「ギリシャ」で、謎2の答えは「ドイツ」謎3の答えは「スペイン」謎4の答えは「デンマーク」だろう。謎5の答えは1月24日付の新聞広告をチェックできなかったので問題自体が不明ながらも、ここまでに得た材料を元に、公式Twitterのアドバイスを経て、特設サイトに書かれていたヒントの通りに「挑戦状動画&謎1 をもう一度よ~く見る」と、デンシャハシルケ」まで分かるということで。残りの語句をすべて試してみたところ、謎5の答えを「イギリス」にすれば、導き出される文章は「電車走るケモノ」であり、最終回答は「カタカナ3文字」となれば…フフフ…謎はすべて解けた。答えは、答えは、答えはッ、答えは「ネズミ」だッ!m9`Д´) ビシッ


この国旗の位置に従って、「謎1」で使った画像に各謎の答えを当てはめてみると…。
9ヵ国の国旗画像

こんな風になりまして。あとは謎の順番に読めば良いのです ( ̄ー ̄) ニヤッ
謎1の画像を再利用

解いた瞬間の僕の気持ちを代弁する猪狩完至を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
ああ…いい気持ちだ…


ということでね、賞品に応募はできなかったけど、クイズが解けて良かったです(いつの間にか主旨が違う着地)。あとね、フフフ、実はこのブログにも「ちょっとした謎」が隠されているのは気付きましたか? そもそも僕はなぜこの映画を観たのかーー? まぁ、もし気付いたからといって、アナタの心に「だからなんだよ ( ゚д゚)、ペッ」以外の感情が生まれる確率は低いと思いますが(汗)、そんな面倒くさい文章諸々を唐突に最後に残して、この感想を終えたいと思います ( ´_ゝ`) フフフ




7月3日にソフトが発売予定でございます。



三宅純さんが手掛けたサントラはすでに販売中です。



レジス・ロワンサル監督作。僕の感想はこんな感じ。


劇中でアレックスが愛読していた本。たぶん一生読まない気がします…。




<「ちょっとした謎」の答え>
僕が本作を観ようと思った本当の理由は「『9人の翻訳家』にちなんで『9人の格闘家』の画像を使って書いた映画レビューは今までにないハズ!(*゚∀゚)=3 ムッハー」と思いついてしまったから。しかも「グラップラー刃牙」の「最大トーナメント編」において、範馬勇次郎が対戦を要求した「勝ち上がった9名」の方をあえて選んでいるのです…って、ああん、すみません、怒らないでぇ!(´Д`;) オシマ


2020/06/19 01:40 | 映画(2020)TRACKBACK(0)  TOP

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