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ファイティング・ファミリー (ネタバレ)

※今回の記事は、本作が好きな人は不快になる怖れがあるので、気をつけて!




ファイティング・ファミリー 

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 原題:Fighting with My Family
2019/アメリカ 上映時間108分
監督・製作・脚本:スティーブン・マーチャント
製作:ケビン・ミッシャー、ドウェイン・ジョンソン、ダニー・ガルシア、マイケル・ルイジ
製作総指揮:アンディ・バーマン、ハイラム・ガルシア、ダニエル・バトセック、トレイシー・ジョセフス、デビッド・コッシ、ロードリ・トーマス
撮影:レミ・アデファラシン
美術:ニック・パーマー
衣装:マシュー・プライス
編集:ナンシー・リチャードソン
音楽:ビック・シャーマ
音楽監修:サラ・ブリッジ
出演:フローレンス・ピュー、レナ・ヘディ、ニック・フロスト、ジャック・ロウデン、ビンス・ボーン、ドウェイン・ジョンソン
パンフレット:★★★(820円/高橋ターヤンさん、新井宏さんというコラムの人選が良かった) 
(あらすじ)
イギリス北部でレスリングジムを営むナイト一家。中学1年生の時からリングに立っている18歳のサラヤ(フローレンス・ピュー)は、いつかWWEの試合に出て一家を盛り上げたいと願っていた。兄ザック(ジャック・ロウデン)もプロレス命だが、その一方で愛する彼女と結婚して普通の家庭を持ちたいとも考えている。そんなある日、WWEのトライアウトに参加した2人は、尊敬するスーパースター、ドウェイン・ジョンソンと対面を果たす。兄妹は大喜びでトレーニングに励むが、サラヤだけが次のステージに進み、フロリダへ行くことが決定し……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓

   


  40点


最近は「観たらすぐ感想をアップする」という方針なんですけど、「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」の記事を更新する前に、僕がエイミー役のフローレンス・ピューを初めて認識した作品の感想を書いておかねば…と思ったので、なんとなく2019年に観た本作の記事をアップしておきますね。ドウェイン・ジョンソン(a.k.a.ロック様)が出てるし、前評判がスゲー良いし、プロレスをテーマにした映画は好きなので、観る気マンマンでして。例によってバタバタしてなかなか劇場に足を運べなかったものの、2019年12月26日(木)、所用で娘を新宿まで送る→「スーパーティーチャー 熱血格闘」を観る→職場に行って働いてから、TOHOシネマズ日比谷にて、ちくしょう、ポイントでの無料鑑賞ができなかったので、1900円払って鑑賞いたしました。「気に食わん (`Δ´)」と思ったり。


TOHOシネマズ系列、ポイントでの無料鑑賞に人数制限があるのがマジで嫌い。
1900円のチケット

2番スクリーン、ほぼ満席でしたよ。
2番スクリーン

僕の気持ちを代弁する宮本武蔵を貼っておきますね(「刃牙道」より)。
気に食わん


2012年にイギリスの民放チャンネルで放送されたドキュメンタリー「The Wrestlers : Fighting with My Family」をたまたま観たロック様が映画化を決意して、かつて「妖精ファイター」で共演したスティーブン・マーチャント「ジョジョ・ラビット」でガサ入れをしたり、「グッド・ボーイズ」で少年たちからセックスドールを購入したりしてた男)に監督・脚本を任せたという本作は、実に真っ当なプロレス映画でしてね。イギリスのインディー団体で活動していたプロレスラーのペイジ(本名:サラヤ)がWWEのトライアウトに合格してレッスルマニアで王座を獲得するまでをドラマチックに描いているだけでなく、さらに一緒にトライアウトを受けて不合格だった兄ザックの挫折からの立ち直り要素も入れるという贅沢仕様。ロック様製作の上にWWEが全面協力というだけあって、試合シーンも迫力があるし(日本のプロレス映画のように「ビッグマッチなのにこの会場規模なの?」みたいなガッカリ感がない!)、もうね、スゲー面白かったです、終盤までは。


実際のペイジの動画を貼っておきますね↓




ザックの立ち直りのドラマがグッときたのはもちろんのこと、僕的にはトライアウトに受かった同期の女性たちを「モデル上がりが!川 ゚д゚)、ペッ」とバカにしつつも疎外感を覚えていたペイジが、自分の愚かさに気付いて改心→仲間になっていく過程にも胸を打たれましたねぇ…(泣きながら観た)。主演のフローレンス・ピュー、幼さを感じさせる見た目&佇まいがこの成長譚にピッタリなだけでなく、実際に体を張っているシーンも多くて感心したし、他の役者さんたちも素晴らしかったし…(母親役は「ゲーム・オブ・スローンズ」レナ・ヘディ!)。プロデューサーのケビン・ミッシャーはロック様から元ネタのドキュメンタリーの話を聞いた時、「リトル・ダンサー」を連想したそうですが、本作はプロレス映画として優れているだけでなく、確かにイギリスの労働者階級の若者の成り上がり&挫折ストーリーとしてよく出来ているし、家族愛の映画としても見事だし、本当に褒めるところだらけだったんです、終盤までは。


本編動画↓ フローレンス・ピューの演技は本当に良かったです。




まぁ、何が気に食わなかったのかをハッキリ書くと、最後にペイジがレッスルマニアに出場した際、ただ戦って王座を獲得したように描かれていたこと。そりゃあ「全女ではケツ決めナシの試合がー」とか「リングスではー」とかいろいろありますけど、多くのプロレスファンが「レスリング・ウィズ・シャドウズ」とか「ビヨンド・ザ・マット」とか「レスラー」とかを通過して、海外のプロレスラーの自伝には「打ち合わせの様子」がスムースに描かれていたりする時代なのに、普通に「スポーツとして勝敗を決しました!川°∀°)b ヤッタネ」みたいな展開を見せられて、スゲー萎えたというか ('A`) ゲッソリ そりゃあプロレスは昔から愚かな人間どもに「八百長だなんだ」と嘲笑されてきたから、未だに伏せておきたい部分なんでしょうけど、それはそれで逆にプライドがないのかな」と思う僕もいて。

なんて言うんですかね、僕は「レスリング・ウィズ・シャドウズ」ブレット・ハートが「オレのパンチは相手を傷つけない」と自分のスキルを誇らしげに語るシーンが好き。「レスラー」で選手たちが「ドロップキックでまた場外」「じらしだな」なんて観客をいかに楽しませるかを相談するシーンが好き。ハッキリ言って、プロレスは「プロフェッショナルたちによる素晴らしい格闘エンターテインメント」なんだから、その舞台裏を恥じることなんてないじゃないですか。ペイジが対戦相手のAJ・リーとどうやって試合を組み立てることになったのか、どんなプレッシャーを感じたのか、そもそもWWEはなぜ彼女に王座を獲らせることにしたのか…。一流のエンタメの現場にいる人たちの真剣な仕事風景が観たい…って、この程度のことが未だに贅沢な話なんでしょうか。


「ああん、こうやってじらされてるのね… (´Д`;) ハァハァ」と思わされたシーン(「レスラー」より)。こういうのが観たかったです。
じらしだな


つーか、僕的に「一番好きなプロレス映画」はダーレン・アロノフスキー監督の「レスラー」でして。もともと「ビヨンド・ザ・マット」で描かれていたジェイク・ロバーツのエピソードをベースに作っているんですが、日本公開日にちょうど三沢光晴選手のリング禍が重なって、悲劇的な結末がより衝撃的だったんですけど…。その後、ドキュメンタリー「ジェイク・ザ・スネークの復活」でジェイク・ロバーツが立ち直っていることを知ると、あんなに切なくてプロレスの未来を感じられない物語が「ベストのプロレス映画」だなんて、少し嫌になってきたんですよ。だからこそ、僕はもっとポジティブかつプロレスの表も裏もしっかり描いたプロレス映画が観たかったし、本作はそうなるんじゃないかと期待していたし、何よりも終盤まではスゲー良い感じだっただけに、最後の最後に心底失望した次第。


「ジェイク・ザ・スネークの復活」の予告編↓ 今はもうNetflixで配信してないのね…。




ということで、非常に良いところが多かった分、気に食わない映画でしたよ… (`Δ´;) ウーム まぁ、いろいろと偉そうなことを書いちゃいましたが、所詮は「最近はプロレスを全然観に行ってない男」の駄文だし、何よりもフローレンス・ピューは超魅力的だし、終盤までは非常に面白いのでね、プロレスに興味がない人でも彼女目当てに観ても良いんじゃないかしらん。おしまい。




もうすでに配信がスタートして、ソフトも販売中なのです。



本作のデジタル盤のサントラ。スコア盤もあるみたい。


ダーレン・アロノフスキー監督によるプロレス映画の傑作。この映画を越えてほしいのです…。




2020/07/05 00:00 | 映画(2019)TRACKBACK(0)  TOP

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